■史料整理・史料調査の現況■

平成18年度以降の状況は以下の通りです。


関之関係文書

扇一登氏の長男の暢威氏夫人が関之氏の娘さんであることから紹介を得て、伊藤隆が彼女の姉である藤原明子氏が管理している関之関係文書をお預かりすることになった。平成十四年ダンボール十数箱を運び込み、現在整理中。関(明治三十六〜平成十三年)が公安調査庁総務部長時代に破防法の制定に中心的に係わったのでその関係の史料を中心に、戦時中の経済警察関係の立法史料など内容は極めて豊富である。平成十八年三月現在史料整理はほぼ終了している。平成十九年度内の目録冊子化を目指している。

天城勲関係文書

元文部次官の天城氏のオーラルヒストリーは終了し、冊子化も終了した。天城氏にお願いして、お宅にあった文書の多くをお預け頂いた。現在目録化を進めている。ダンボール十三箱。文部官僚として活躍された時期の史料。

渡辺武関係文書

伊藤隆が渡辺武(明治三十九年〜)氏の娘さんの久保寧子氏から取り敢えずということで、ダンボール一箱をお預かりして、目録を作成したが、続いて二箱、更に一箱をお送りいただいた。今後もお送り下さる予定。戦後大蔵省の貴重な史料が中心である。また渡辺千冬・渡辺国武関係文書も一部含まれている。平成十九年三月現在史料整理はほぼ終了している。

香山健一氏旧蔵臨教審関係史料

故香山健一氏(昭和八年〜平成九年)所蔵の(実際は佐藤誠三郎氏旧蔵のものらしい)臨教審関係の史料を遺族周辺で関係の個所に配分した際に政策研究大学院大学に配分されたもの。ダンボール五十九箱。現在目録化進行中。

海原治関係文書

海原治氏(大正六年〜元防衛局長、官房長、国防会議事務局長)の政策研究大学院大学のC.O.E.オーラル・政策研究プロジェクトのオーラルヒストリーは終了し、冊子化も終わった。海原夫妻と相談して、伊藤隆がお宅にあった史料の多くをお預かりした。ダンボール二十一箱。目録化を進めているところである。防衛政策関係の史料。

川崎堅雄関係文書

伊藤隆がかつてインタビューを行った川崎堅雄氏(戦前の共産党、近衛新体制論者、戦後の民主的労働運動の理論的指導者、故人)のテープの憲政資料室での公開問題で奥様の鈴江さんと連絡し、また金杉秀信氏の斡旋もあり、お宅に残されていた史料をお預かりした。ダンボール六箱。なお川崎氏の秘書であった故西村つや氏所蔵の分も含めて目録化を完成し、平成十五年に寄託覚書を交換した。史料点数約千点、著作や関わった団体の機関誌などが中心。平成十九年三月現在仮目録が出来、来年度本目録の作成を進める予定。

松本重治関係文書

伊藤隆が松本の長男の洋氏にお会いして、残された史料(殆ど戦後史料)をお預かりした。ダンボール五箱。目録化を進行中。平成十九年三月現在仮目録の入力が終了している。

乳井昌史氏取材史料

読売戦後班の『戦後教育のあゆみ』の取材に当たって収集した文書や取材メモ、インタビュー記録など。伊藤隆が武田氏と協力してお願いして送っていただいたもの。ダンボール四箱。仮目録が完成して、寄託覚書も交換した。現在大東文化大学で本目録作成中。平成十八年度内に目録冊子完成予定。

今井武夫関係文書

伊藤隆が、手塚和彰氏の紹介で、ご遺族の今井俊子・今井貞夫の両氏にお会いして、原則的に残された文書をお預けいただくことになり、平成十五年末段ボールで二十一箱を搬入し、現在仮目録がほとんど完成に近づいている。本目録作成と平行して文書そのものは平成十八年度に国会図書館憲政資料室に寄託される予定。

高橋亀吉関係文書

高橋亀吉(明治二十七年〜昭和五十二年、経済評論家)関係文書は、証券図書館に寄贈され、その後伊藤隆が交渉して、残された史料を国会図書館憲政資料室に寄贈して頂いた。その後南青山の高橋邸取り壊しに際して更に残されていた物を伊藤隆がお預かりした。ダンボールで約二十箱。現在仮目録作成を進めており、半分以上入力済み。

竪山利忠関係文書

竪山(明治四十〜平成五年)は元共産党員、戦後民主的労働運動の理論的指導者。これも伊藤隆がかつてインタビューした縁で遺族と接触し、残された史料を平成十五年お預かりした。残念ながらほとんどが散逸して、わずか二箱であるが、貴重なテープも含まれている。現在本目録作成中。

藤波孝生関係文書

藤波氏は元官房長官。これも政策研究大学院大学のC.O.E.オーラル・政策研究プロジェクトのオーラルヒストリーの関係で、平成十五年にリタイアーされることになった際、選挙区の事務所を閉鎖することになった機会に、リクルート事件で事務所及び自宅から押収された史料、さらに議員会館のものも含めて五十一箱を伊藤隆がお預かりした。平成十九年三月現在全体の目録入力が終了、本目録作成中。

奥野誠亮関係文書

奥野氏は自民党の長老。これも政策研究大学院大学のC.O.E.オーラル・政策研究プロジェクトのオーラルヒストリーの関係で、平成十五年リタイアーされたのを機会に、段ボール七箱を伊藤隆がお預かりした。整理作業進行中。学校が奥野氏の史料を所蔵している。

曽禰益関係文書

『近現代日本人物史料情報辞典』の関係でアプローチし、話し合ったが、既に数年前に処分済みで、わずかに段ボール一箱が残されているのみであった。それを伊藤隆が平成十五年にお預かりした。目録入力は終わっており、来年度本目録を作成する予定。

宮沢喜一関係文書

政策研究大学院大学のC.O.E.オーラル・政策研究プロジェクトのオーラルヒストリーの関係で話し合った結果、事務所にあるすべての史料を伊藤隆にお預け下さるということになり、平成十六年三月に搬入した。現在目録入力中である。 十九年度中に目録冊子を完成させる予定。

永田秀次郎関係文書

永田秀次郎(明治九〜昭和十八年、内務省警保局長、東京市長、拓務大臣)・亮一(明治四十四〜平成九年、衆議院議員)関係文書。『近現代日本人物史料情報辞典』の関係で伊藤隆がご遺族と接触し、話し合った結果淡路島のお宅の蔵の中に残されていた史料を全部お預かりすることになり、平成十六年段ボール十三箱を作って搬入した。平成十九年現在創価大学の季武嘉也教授のもとで史料整理が進んでいる。

金杉秀信関係文書

これも政策研究大学院大学のC.O.E.オーラル・政策研究プロジェクトのオーラルヒストリーの関係で、伊藤隆にお預けいただいた。平成十六年四月に搬入した。元造船重機労連委員長。戦後民主的労働運動関係の史料。平成十八年度目録作成に取りかかった。

宝珠山昇氏所蔵防衛関係史料

政策研究大学院大学のC.O.E.オーラル・政策研究プロジェクトのオーラルヒストリーの関係でダンボール三箱の史料を伊藤隆が預かった。平成十九年三月現在中京大学佐道明広教授のもとで史料整理が進められている。

桜田武関係文書

現在ご遺族と交渉が済み、日記・書簡を見せて頂くことになっている。

宝樹文彦関係文書

政策研究大学院大学のC.O.E.オーラル・政策研究プロジェクトのオーラルヒストリーの関係でダンボール二箱の史料を伊藤隆がお預かりした。来年度目録作成を行う予定。

斎藤隆夫日記の翻刻

伊藤隆が斎藤の三男義道氏の了解を得て、中央公論新社から翻刻刊行すべく準備を進めている。